ネットいじめの未然防止及び解決に向けた指導と対応( 兵庫県立大学准教授 竹内和雄):校内研修シリーズ№45

NITS独立行政法人教職員支援機構
16 Jan 201922:47

Summary

TLDRこの講義では、竹内和雄氏がネットいじめの未然防止と解決に向けた指導と対応について語りました。スマホの普及により、いじめの形態が変化し、特にLINEを利用したいじめが増加している現状を指摘。子どもたちの間で生じるいじめの質の変化や、加害者と被害者の境界が曖昧になり、傍観者が仲裁者となることの重要性を説きます。また、教師が子どもたちと共に問題解決に取り組む必要性と、新しい文化作りへの取り組み方についても触れています。

Takeaways

  • 📱 スマートホンの普及により、子どもたちに対するいじめの形態が変化している。
  • 📈 ネットいじめの発生件数は、5年で倍増しているという文部科学省の調査結果が示されている。
  • 🔑 スマートホンは、いじめを直接的に行うだけでなく、いじめグループの統制手段や方針決定に関わる重要な役割を果たしている。
  • 👥 いじめっ子のイメージが変わり、信頼される子どもたちがLINEを駆使していじめの中心に立っている。
  • 🔄 いじめのターゲットが迅速に変わる中、子どもたちは緊張感の中で日々を過ごしている。
  • 🚫 いじめを止めることで、子どもたち自身が被害者になる可能性があるという彼らの懸念。
  • 👀 傍観者がいじめに与える影響は大きい。質の高い傍観者や仲裁者を育成することが重要だ。
  • 🤔 子供たちは、いじめを止めることの難しさと、大人や教師への相談の難しさを実感している。
  • 🏫 教育者たちは、いじめに対する単純な禁止ではなく、子どもたちと共に問題解決に向けた具体的な対策を考えねばならない。
  • 🛑 ネットやLINEを全面的に禁止するのではなく、子どもたちにネットと賢く付き合う方法を教えることが求められている。
  • 🌟 子どもたちと共に新しい文化作りを進め、スマホの使い方に対するルールや指導法を創出していく必要がある。

Q & A

  • 竹内和雄先生はどのようなテーマで講義を行っていますか?

    -竹内和雄先生は「ネットいじめの未然防止、及び解決に向けた指導と対応」というテーマで講義を行っています。

  • 最近のスマホの普及率はどのくらいですか?

    -最近の調査では、中学生のおよそ8割がスマホを持っており、小学校の高学年でも過半数が持っています。

  • ネットいじめの件数はどう変わっていますか?

    -文部科学省の問題行動調査によると、平成24年には7855件だったネットいじめが、5年後の平成29年には倍増しています。

  • いじめの質はどのように変化していますか?

    -昔は快楽的動機いじめが多かったが、最近は教育的動機いじめが増え、いじめを正しそうに装う子どもが増えています。

  • いじめっ子が変わっているとはどういう意味ですか?

    -いじめっ子が変わっているということは、子どもたちが信頼しているキャラクタータイプが変わっており、LINEを駆使していじめの頂点に立つ子どもが増えていることを指しています。

  • 花子ちゃんの事例は何を示していますか?

    -花子ちゃんの事例は、LINEグループ内で起こった小さなミスが、彼女をクラスのリーダーによって無視される原因となり、いじめを経験する可能性があることを示しています。

  • いじめがターゲットを変更するスピードは最近はどのようになっていますか?

    -最近では、いじめがターゲットを変更するスピードが早くなり、2ヶ月から1か月、2週間、さらには1週間でターゲットを変えることが多いです。

  • 子どもたちはなぜ親や教師にいじめを相談しないのですか?

    -子どもたちは親や教師に相談しない理由として、「大人が暴走する」という恐れや、過去の悲しい経験から、「言っても解決にならない」という考えを持っています。

  • 教師がいじめを止めるとき、子どもたちはどのようなことを考えていますか?

    -教師がいじめを止めるとき、子どもたちは「もし自分が止めたら、自分に来るんじゃないか」と考え、いじめが逆に自分に向かって来ることを心配しています。

  • 傍観者がいじめにどのように影響を与える可能性がありますか?

    -傍観者がいじめに対しての態度によって、いじめの状況は変わってくる可能性があり、仲裁者となり解決に貢献する質の高い傍観者を育てることが重要です。

  • 子どもたちはなぜ直接会って話をするのが良いと考えるのですか?

    -子どもたちはLINEでトラブった時にLINEで解決しようとすると、余計に混乱が生じるため、直接会って話をすることでより効果的に問題を解決できると感じています。

  • 教師はなぜ子どもたちに知られていないままいじめの解決策を考えることが重要ですか?

    -教師が子どもたちの間で知られていないままいじめの解決策を考えることが重要であるのは、子どもたちの意見や状況を正確に把握し、より適切な指導を行うためです。

  • スマホやLINEはなぜいじめの増加につながっていると言えますか?

    -スマホやLINEは、子どもたちが持っていることが一般的であり、これらのツールを通じていじめが行われることが増えたため、いじめの増加につながっていると言えます。

  • 教師はどのようにして子どもたちと共にいじめの問題に対処するべきですか?

    -教師はまず子どもたちと共に、いじめの問題を理解し、彼らと一緒に考えることで、適切な指導や解決策を見つけるべきです。

  • 子どもたちはなぜ先生が暴走すると感じるのですか?

    -子どもたちは先生が暴走すると感じる理由として、先生が問題を過剰に拡大し、子供たちの予想外の大きな問題にしてしまうことが挙げられます。

  • 先生が子どもたちの相談に耳を傾けない理由は何ですか?

    -先生が子どもたちの相談に耳を傾けない理由は、子どもたちの話を理解しておらず、問題解決につながらないと思っていることがあります。

  • 教師はどのようにして質の高い傍観者を育てるべきですか?

    -教師は傍観者に対して、保身しながらも問題解決に貢献できるような質の高い傍観者を育てる方法を示し、指導することが重要です。

  • 子どもたちはなぜ先生に相談しないことが多いのですか?

    -子どもたちは先生に相談しない理由として、先生が知らないと感じたり、相談したことで問題が広まることがあるためです。

  • 教師はどのようにして子どもたちと共に文化を築くことができるのですか?

    -教師は子どもたちと共に問題を理解し、彼らの意見を取り入れた上で、新しい文化を築くための指導案や方法を一緒に考えることで、文化を築くことができるでしょう。

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